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2・6「Krush.51」山本優弥「ちょうど10年前に佐藤嘉洋選手と戦って、僕にとってはものすごく意味のある試合だった。今は『絶対に勝ちたい』という言葉が自然と出てくる」

お知らせ

2015/02/02


2/6 Krush.51に出場する山本優弥のインタビューがKrushサイトで公開されました。

引用させていただきます。

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――11月のK-1代々木大会以来、約3カ月ぶりの試合が迫ってきました。大会が行われる2月6日という日は優弥選手にとって特別な日だそうですね。

「はい。今からちょうど10年前の2005年2月6日に佐藤嘉洋選手と戦いました。試合そのものはどうしようもない試合内容で結果も結果だったのですが、僕にとっては感慨深い日でした。20歳の山本優弥が戦った場所で30歳の山本優弥が戦う。10年前とは全く違うものになると思うし、おそらく人生で一回しかないことだと思うので、それが自分に巡ってきたのであればやろうと思いました」(※2005年2月6日、優弥は佐藤の対戦相手の欠場を受けて、試合直前に出場を決意。合計6度のダウンを奪われて、大差の判定負けを喫した)

――「Krush.51」が2月6日に行われることは意識していたのですか?

「いえ。最初は2月の興行が何日にやるのかは知らなかったんです。11月の試合で怪我をしてしまって、どのくらいで復帰できるかも分からない状況だったし。でも2月の興行が6日に行われることが分かって、『あっ、これは試合をやれってことなんだな』と思いましたね。周りからはなんでここで試合するの?と言われることもありましたが、逆にこの日だからこそ試合をしようと思いました」

――実際に試合が出来るかどうかギリギリの状況だったのですか?

「僕は試合の有無に関わらず、いつも自分がその時に出来る練習をやっていたし、2月に試合が出来るだろうということで試合することを決めました。今まで自分で色んなことは決めてきたし、自分がやって大丈夫だと思えば大丈夫だと思います。やると決めた以上はしっかりやる。今までもそういう気持ちでやってきました」

――なるほど。そして2月6日に大会があるということが優弥選手の背中を押した、と。10年前の試合のことをもう少し詳しく聞かせていただいてもよろしいですか?

「僕は2004年1月に全日本ウェルター級王者だった山内(佑太郎)選手の持つベルトに挑戦したけど負けてしまって。僕は絶対に勝ってチャンピオンになれると思っていたのに判定で負けて、その時は日本チャンピオンにもなれんくらいなら(格闘技は)やめてやろうと思いました。でもそこで宮田(充)さんに『また勝って行ったらベルトに挑戦できますか?』と話したら、宮田さんから『もちろんそうだよ』と言われて、それから4連勝したんです。この時は試合内容なんてどうでもよくて、とにかくもう一回タイトルに挑戦したくて、勝ちに徹した試合をして(苦笑)。

 それで同じ年の11月に山内選手とタイトルマッチで再戦して、今度は何が何でも勝ってやろうと思ったのに、ドローでチャンピオンになれなくて…。さすがにその時は『努力してもダメなんだからセンスがない』とやる気がなくなって、一切、練習もやらなくなりました。そうしたら2月の大会で佐藤選手と対戦する予定だった清水貴彦選手が欠場になった。山内選手はすでに試合が決まっていて、誰も相手がいない状況だ、と。これは俺にやれってことなんだなと思って、当時は清掃のバイトをしていて、その会社の正社員になろうと思っていたんですけど、リングに立つのをこれで最後にしようと思って『自分じゃダメですか?』と連絡しました」

――優弥選手から直訴する形で決まった試合だったんですね。試合は大差の判定負けに終わってしましましたが、あの試合が当時のK-1関係者の目に留まって、K-1MAXのオープニングファイトに抜擢されることになったとお聞きしています。

「あの時は最後のつもりだったから髪の毛も真っ黒でキックパンツも真っ黒だったんです。あんな格好で試合をしたのは、あの時だけで、何も無駄なことを考えずに、最後にする覚悟でリングに立ちました。でも僕の場合、そうやって終わりにしようと思った試合がのちにチャンスにつながることが多いんですよね。アスリート的に言えば試合内容は最悪ですよ、あんなに何回も倒されて。とにかく一発ぶん殴ってやろうと思って戦っただけの喧嘩みたいな試合です。でもその気持ちの部分を評価してくれたのか、それから3カ月後にK-1MAXのオープニングファイトに使ってもらうことになって、あれからたくさん勝って、たくさん負けたけど、僕にとって10年前の試合は大きい試合、ものすごく意味のある試合だったと思います」

――実は1月4日に山内選手、1月18日に佐藤選手が試合をして、2月6日に優弥選手の試合が決まって、10年前に一緒に戦っていた選手たちが10年後も同じ時期に試合をすることなりました。当時はそんなことは考えていなかったと思います。

「本当ですよね。10年もやっていれば辞めていく選手が多い中で、今でもみんなトップ選手としてやっているのは誇らしいことです。自分もその中でやれているのであれば、トップに立つのは自分であるべきだと思うし、そうなれるように日々を過ごしていきたいです。僕はあの2人(山内・佐藤)にしかない味があると思うし、あの2人は人間としてすごく好きなんです。人間はこうやって味が出てくるんだなっていうのを常に見させてもらったつもりでいるので、僕も彼らのような味のある人間になりたいし、僕は彼らよりも上手に強くなる自信はあるので、そういう年齢の取り方をしたいです」

――10年前の優弥選手とは立場も大きく違いますが、今回は連敗が続いている中での試合で、ここで優弥選手に勝って欲しいと願っているファンの人は多いと思います。

「ここ最近は判定で勝ったり負けたりと誰が相手でも同じような試合をしています。それが僕のいいところかもしれませんが、試合は勝ってナンボですから。勝っていないと自分の気持ちも晴れないし、結果はさておきいい試合をしようとは思っていないので、僕は勝つために戦います。勝ちを約束できる試合・行動をしたいと思うし…だから今は『絶対に勝ちたい』という言葉が自然と出てきます」

――ドラマティックな試合ですが、勝敗はシビアなものだ、と。

「そこは完全に別物ですよ。過去の出来事、試合、勝敗…それはすべて別です」

――対戦相手の小鉄選手のことは気になりますか?

「もちろん気になります。『自分は自分』ということも大事ですが、相手を知ることは大事です。相手に合わせて戦えるほど器用ではないですが、昔から試合をやっている分、何でもできるタイプだと思うので、必要なものと必要じゃないものを考えて戦います」

――2015年2月6日の山本優弥はリングの上でどうなりそうですか?

「僕は毎日を一生懸命生きているんですけど、その時に自分がどうなるのか? どんな結果が出るのか? 出た結果に対して自分がどうなるのか? すごく怖いんですけど楽しみです」


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